Bash配列の使い方:初心者向けガイド

January 19, 2025

Bashスクリプトを効率的に書くためには配列の使用が不可欠です。配列を使うことで、複数の値を1つの変数に格納し、効率的にデータを操作することができます。本記事では、Bash配列の基本構文から応用的な使い方までを初心者向けに解説します。


1. Bash配列の基本構文

Bashでは、配列を使用して複数の値を管理できます。配列は1つの変数に複数の値を格納し、それぞれの値をインデックスでアクセスします。

配列の宣言:


# 配列の宣言と初期化
array_name=(値1 値2 値3)

例:

以下の例では、果物の名前を配列に格納しています。


#!/bin/bash

fruits=("apple" "banana" "cherry")
echo ${fruits[0]}  # 配列の最初の要素を表示
echo ${fruits[1]}  # 配列の2番目の要素を表示

出力結果:


apple
banana

2. 配列要素の操作

Bash配列では、要素の追加、削除、変更が可能です。

要素の追加:


fruits+=("orange")  # 配列の末尾に追加

要素の変更:


fruits[1]="blueberry"  # 2番目の要素を変更

要素の削除:


unset fruits[2]  # 3番目の要素を削除

配列の全要素を表示:


echo ${fruits[@]}  # 全ての要素を表示

3. 配列の長さを取得

配列の長さ(要素数)を取得するには、以下の構文を使用します。

例:


#!/bin/bash

fruits=("apple" "banana" "cherry")
length=${#fruits[@]}
echo "配列の要素数: $length"

出力結果:


配列の要素数: 3

4. 配列を使ったループ処理

配列内の要素をループで処理するのは非常に便利です。

例:配列内の全要素をループで表示


#!/bin/bash

fruits=("apple" "banana" "cherry")
for fruit in "${fruits[@]}"; do
    echo "果物: $fruit"
done

出力結果:


果物: apple
果物: banana
果物: cherry

5. 配列操作の応用例

以下は、配列を使った実践的な例です。

例1:ファイル名の管理


#!/bin/bash

files=("file1.txt" "file2.txt" "file3.txt")
for file in "${files[@]}"; do
    if [ -e "$file" ]; then
        echo "$file は存在します"
    else
        echo "$file は存在しません"
    fi
done

例2:数値配列を使った計算


#!/bin/bash

numbers=(10 20 30)
sum=0
for num in "${numbers[@]}"; do
    sum=$((sum + num))
done
echo "合計: $sum"

出力結果:


合計: 60

まとめ

Bash配列を使うことで、複数の値を効率的に操作でき、スクリプトの柔軟性が大幅に向上します。基本構文や操作方法を理解し、実用例を参考にしてスクリプトを改善してみましょう。

さらにBashスクリプトを学びたい方は、私たちのBashスクリプトチートシートもご覧ください!初心者から上級者まで役立つ情報が満載です。